『青空の卵』坂木 司(東京創元社) ’05 8/28

評価;D

引きこもりのプログラマー・鳥井真一と、その親友・坂木司が
知り合った人のいろいろな謎を解き明かしていく推理小説。

どことなくシャーロック・ホームズシリーズを思い起こさせます。
事件の起こり方や謎解きなどの点で。
それに、主人公は名探偵の隣りにいる人物であり、
名探偵の推理を予測する程の頭脳は持ち合わせていないし、
事件の真相はたいてい犯人や関係者の前で名探偵が謎解きをする時に
やっと理解するが、名探偵には気に入られている、とか。
あ、あと、その助手にあたる人物の一人称で物語が
書かれてるってとこもですね。

坂木に依存しまくってる鳥井は可愛いと思えるのですが、
普段の彼の人に対する態度が、あまり好きになれないです。
だいたい、親しくなってからならともかく、初対面の人に
敬語を全く使わず、いきなり名前を呼び捨てにすることが
どうして「いいこと」なのかがわからないし。

あと社会問題を扱っているようですが、極論過ぎてあまり同感出来ない。
詰めが甘い。

話は面白くなかったですが、キャラの一人一人の個性が出ているというのは
良かったです。(小説を書く上で必要不可欠なことではあるけれども)

ちなみに鳥井は中居さんぽい。
んで坂木は剛くん。
同窓生の滝本は木村さんと慎吾くんを足して2で割ったような。
登場人物はそんな感じに思いました。

それにしても、私は東京創元社の小説を読むのが怖い。
一番最初にあの翻訳の最悪な「シンデレラの罠」を読んでショックを受け、
で、今回はこれ。
駄目だ・・・今後はよっぽど心惹かれない限り、
この出版社の本はやめよう・・・。

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