『ブロークバック・マウンテン』アニー・プルー作 米塚真治訳(集英社文庫) ’06 3/8

評価;B

本年度アカデミー賞で三部門、ゴールデングローブ賞で
四部門受賞した話題の映画の原作です。

1963年夏、ブロークバック・マウンテンの羊番と
ベースキャンプの管理人として雇われて出会った
イニスとジャックは、出会った途端に互いに惹かれていく。
しかし、二人は幼い頃父親から植え付けられた心の傷を抱えている。
そのため同じ愛を共有していても、向き合う姿勢が異なり、
二人の関係に徐々に距離が生まれていくことになり・・・・・。

という話。

私はイニスとジャックとどちらも好きなのですが、
一歩離れて見てみると、二人が二人とも、結局自分のことしか
考えてないような気もするのも事実。
でもそれはやっぱり心の傷が問題なんですよね。
「確かにそんなことされたら、そういう考え方するよな」と納得も出来るし。
まぁつまり、同性愛だとしても積極的なジャックと、
あと一歩が踏み出しきれないイニスの違い。
だからこそ最後は辛かったなぁ・・・。

比喩や格言や地方的な俗語を多用した文章も独特で、面白かったです。

この映画を見に行きたいと思うのですが、内容が内容なだけに
誘う相手が見つからないんですよね。(苦笑)
だからといって一人で見に行くようなもんでもないし。
やっぱりレンタル待つしかないかぁ・・・。

ヴィゴ・モーテンセン主演の「ヒストリー・オブ・バイオレンス」も
見に行きたいと思ってるのですが、近所の映画館では全く放映しない上に
R-15ときたもんで、これもレンタル待つしかないかと諦めかけてます・・・。
悲しいけれど・・・。(泣)

雑誌「スクリーン」での二人のインタビューを読みましたが、
お二人さん余程男同士のキスが嫌だったのね。(笑)
ヒース(イニス)「ジェークとのキス・シーンを夢中でした後、お互いのヒゲが摩擦しあって、顔が真っ赤になってヒリヒリした時は、やっぱりソフトな肌の女性の方が良いなあと思ったり。」
ジェーク(ジャック)「ラブシーンはかなりこなしてきたが、今回は苦しかったね。最初のキスは無我夢中だから、何とかアクション風にやれたけど、あとの方の愛情ほとばしるキスにはてこずった。目をつぶり、感情を高めて、絶対にヒースをもろに見ないようにしてね。」
そういえば、ヒースは映画の中で妻役を演じていた女優さんと
結婚されたそうです。
この映画のテーマは「同性愛は誰にでも起こりうる」だと思ってたんですが、
なんとも皮肉で面白い話ですね。(笑)

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