『サロメの乳母の話』塩野 七生(新潮文庫) ’06 11/20

評価;A

「貞女の言い分」
「サロメの乳母の話」
「ダンテの妻の嘆き」
「聖フランチェスコの母」
「ユダの母親」
「カリグラ帝の馬」
「大王の奴隷の話」
「師から見たブルータス」
「キリストの弟」
「ネロ皇帝の双子の兄」
「饗宴・地獄篇 第一夜」
「饗宴・地獄篇 第二夜」
が収録されてます。

話の筋となる歴史上有名な人物を主人公に持ってくるのではなく、その近しい者を主人公とするところに視点の面白さがあります。
それに世間で主にマイナスの印象を持たれている人物はプラスの人物(または同情的に)として、逆にプラスの印象を持たれている人物はマイナスのイメージ(「真実の姿はこうだ」というように)として描かれていて、ストーリーの面白さもあります。
「饗宴〜」はもう読んでいてすごく楽しかった。クレオパトラやマリー・アントワネットたちなど、歴史上いろんな意味で有名な女性たちが地獄で夜会(あれ?お茶会かな?)を開くのです。面白くないわけがない。

全体を通して歴史好きにはとても面白い作品。

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