『DARK MOON』おおくばひさこ・写真 橋本治・文(角川書店) ’06 12/17

評価;B

写真と詩集が合わさった本。
といっても、『あさ/朝』谷川 俊太郎, 吉村 和敏(アリス館)とはだいぶ印象が違いました。
写真は主に植物を写していますが、人工的にセットしたようなもので、自然に咲いているものを写したものではありません。
その写真に合わせて(または逆か)、三つの詩が書かれています。詩を作る講義を大学で受けている私からしたら、「よくこんな表現が思いつくなぁ」と関心しっぱなしでした。
三つの詩に共通するテーマは「愛」。拙い私の読解力ではなかなか理解が難しかったですが、おそらく姉と同じ人を好きになってしまったとか、娼婦だとか、とにかく報われない愛、または自然ではない(少しニュアンスが違う気もする)愛が描かれています。
人工的とも言える植物の写真と合っています。

図書館の写真集コーナーでうろうろしていた時に見つけて、名前に惹かれて借りたものですね。「DARK」からしてもっと暗い話かと思ったけれど、意外に共感・同情できる話で驚き。

2006年に読んだ本の感想文はあと一冊。
最後は長野まゆみの『カンパネルラ』。

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