『ペネロピアド』マーガレット・アトウッド 鴻巣友季子訳(角川書店) ’07 1/8

評価;B

紀元前8世紀頃の古代ギリシア叙事詩のひとつで、詩人ホメロスがトロイア戦争を描いた「イリアス」の続編にあたる、壮大な冒険物語「オデュッセイア」。英雄オデュッセウスの妻であり、トロイア戦争の原因となった絶世の美女ヘレネを従姉にもつペネロペイアは、そのなかで徹底的に貞節な妻として描かれている。夫オデュッセウスがトロイア戦争に出征して20年余り、ひとり孤独に待ち続けた日々。その間、王なき王国イタケーを守るため、あられもない噂話に耳をふさぎ、向こう見ずな息子を育て、財産目当てに押し寄せる数多の求婚者たちを必死に追い払う。一方、怪物を倒し女神と寝たりの旅を経てついに帰還を果たしたオデュッセウスは、求婚者たちを惨殺する。そしてペネロペイアの12人の女中たちも…。待ち続けた従順な妻、ペネロペイアの本心。殺された12人の女中たちの真実。「オデュッセイア」では語られなかった、壮絶な運命を授けられた女たちの本性と謎を、今世紀最高の女流作家アトウッドが斬新にうたい上げる。(Amazon)

「ロード・オブ・ザ・リング」でボロミア役を演じたショーン・ビーンが、「トロイ」でオデュッセウスを演じたことをきっかけに、トロイなどそのあたりの神話に興味を持ちました。
だから大学の図書館にある『イリアス』に手を出してみたのですが・・・・・挫折。おそらく100ページも行ってないと思います・・・。「だめだ、難しい・・・」と。
でも興味を持っていることには変わらないので、正月暇を持て余してブックオフに行ってこの本を見つけた時は即購入でした。オデュッセウスとともにペネロペイアに興味を持っているのは、まぁ、ネット徘徊の結果なんですが、その辺はぼやかしておきます。(笑)

ペネロペイアは普通の少女なのですよ。普通だからこそ、結果「貞淑」という言葉を与えられ、「貞淑な妻」とされた。ただそれは少し遠い他人の目から見たペネロペイア。
この本で書かれているのは、ペネロペイア自身から見た「普通の少女」のペネロペイアです。それが「本心」なわけですね。
読者はそれをどれだけ身近に感じられるかだけど・・・。
正直私は友だちになりたいとは思いませんね。(笑)

とりあえず、『イリアス』をちゃんと読んでみたくなりました。
実現・・・・・したいなぁ・・・。

あ、そういえば、この本裏表紙が怖ろしかったことを思い出しました。こわすぎ・・・。

追記。(忘れてた)
次は『肩胛骨は翼のなごり』です。彼は鳥?天使?それとも別の何か?

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