和央ようかさん主演映画『茶々―天涯の貴妃(おんな)』を本日観て参りました。
別に映画の核心に触れているわけではありませんが(そんな力私にはありません)、展開ごとに気になったことを感想のようにつらつら語っているので、結末などにも触れています。というわけで、ネタばれが苦手な方はせっかく来ていただいたのに申し訳ありませんが、本日のところはお戻りください。
もう観られた方、またはネタばれオッケィな方、読んでいただけたら嬉しいです。
以下和央ようかさんのことは呼び慣れている「たかこさん」と表記させていただきます。
たかこさん演じる浅井長政の娘、茶々の(ほぼ)一生を描いた映画。
幼い頃自分の伯父、織田信長に自分の父、浅井長政を殺され、信長の妹であり茶々の母、お市の再婚相手、柴田勝家は豊臣秀吉に討たれ、母も自決。長じてからは茶々の心の強さに「女帝になるやもしれん」と言った信長の言葉を聞いて以来茶々に惹かれていた憎き仇である秀吉に召抱えられる。秀吉の心に触れ彼に対する憎しみが次第に和らいでいく茶々だったが、第一子を失ったり、秀吉に怒られたり、苦労は続く・・・。秀吉が死んでからは徳川秀吉が大阪城を攻めて来る。
うーん、あらすじを説明したかったのですが、最後の方はどことなく違うような・・・?っていうか、重要人物の妹たちが出てきてないし。・・・まぁいいです。とにかくいろいろ大変な茶々の一生なのです。
茶々にとって秀吉と同じぐらい憎いだろう信長。彼は長政の妻であった自分の妹に、「長政に嫁ぎ子までもうけた!」と怒り心頭なご様子ですが・・・ちょっとお待ち。ってかあんたが嫁がせたんやん!戦国時代のどこに女性が感情を差し込める余地があるねん!と心の中では私も茶々と一緒にイライラ。まったく、男ってヤツは!ねぇ、茶々っ!?
さっき母と、「そういえば浅井長政も柴田勝家も映画に出てきてへんな」と話していたのですが、よく考えたら長政は出てきていました。・・・シャレコウベで。
この幼少時代で茶々を演じている女の子が、すんごくたかこさんに似ています。それはそれはびっくりするぐらい。(今のところ)たかこさんほど声は低くありませんが、目がすごく似ています。是非宝塚に入団して欲しいと思います。
そういえば、信長の場面で、信長の横ぐらいに明らかに純日本人じゃない人いましたよね・・・?
そんなこんなでかなり経ってから、ようやく大人茶々(=たかこさん)の第一声。(姿だけなら最初に出てくる)
母に何度となくCMやら挨拶やらインタビューやら見せられているので今更「女や女ー!!!」と驚くこともないかと思っていたけれど、やはり大画面で見るたかこさんには若干複雑な気持ちになってみたり。こういう状態を先入観の暴走と言う。だからその後できるだけ先入観を捨ててみました。
「この城は私だけのものだと思っておりましたっ」とすねる茶々とか、たまに情緒不安定な渡部秀吉とか可愛くて良かったです。渡部さん良いですよねー。まともに見たのは2005年お正月ドラマの『大化改新』なんですが、入鹿役の渡部さんの素敵さにうたれて、それ以来なんとなく気になっていました。やはり素敵でした。もっと若いのを見たかったというのもありますが。
あー、その前に「ちょ、尾張の人たちそんな火振り回したらすすきに飛び火して山火事になるって!松明消して!危ないって、ほら!」って心の中でハラハラしていました。
秀吉の元へ行くことを茶々が決心をする場面。
そして本当にすすきに火が飛び移って、一面火の海。逃げ惑う尾張の人々。大勢の人がいるので、なかなか山(?)を下れない茶々と、茶々の世話係きく。その時、何か傍らにあるもの(アバウト)が弾け、火が茶々に迫る。
茶々「きゃ・・・!」
きく「茶々さま!・・・わぁっ!」(茶々をかばい、自分の着物に火が飛び移り広がる)
茶々「きく!」(ばさばさと羽織(←着ていたか忘れたけど)できくに移った火を消すが、きくは弱っている)
きく「茶々さま、生きて・・・生きてくだ・・・」(死ぬ)
茶々「きくッ!きくーーーッ!!!」(泣く)
なんてなるわけがないんで、心配なんかいらないんですけどね。さすがの苦労人茶々もそこでは苦労していません。
・・・あぁ、無駄なスペースを使ってしまった。
新婚シーンでは、上でも書きましたが、茶々たかこさんの可愛いシーンが結構ありました。
「この城は私だけのものだと思っておりましたっ」(ぷい)
「おまあさまと竜子さまには○○へお移りいただきました」(にこ)
究極のツボはこの二つ。可愛い!可愛いよ、たかこさん!(やっぱり先入観捨てられてないー)
秀吉と茶々のデュエットダンス(?)がこの映画の何より好きな場面です。ほのぼのさせられる場面。(成長してからはこれぐらいしかほのぼのする場面がないけれど)
秀吉が狂う場面を入れたのは、ナイス監督と思いました。和みはしないけど、秀吉の押し殺していた感情がぶわーっと表出されて、あくまでスポットは茶々だったのでいまいちわからなかった秀吉という人物を、最後の最後に観客も掴めますからね。そうそう、歴史に善人もいなければ、悪人もいないのですよ。
関が原の戦いがさらっと流されます。
私は昔、関が原にある関が原の戦いの様子を等身大の大量の人形で再現しているウォーランドというテーマパークに行ったことが忘れられません。ショックを受ける場所です、あそこは。(どこかカルチャーショックに似ている)
大阪冬の陣もあったのか・・・?な軽さで流され、メインはほぼ大阪夏の陣。
そういえば、ファンのみなさんの間では強く言われていることのようですが、私も思いました。茶々の甲冑姿はいりません。たかこさんが宝塚の男役だから、監督がファンのために作ってくださったシーンだと思いますが、別に甲冑姿で討ち死にするわけでもなし、敵である家康が提示してきた和議の条件を「ふざけんな」って家康に言いに行くためだけに着てますから。
あとその次の場面。茶々が馬で格好良く駆け、自分の陣地近くの一般兵の集団近くへ行き、「淀君だ!淀君だ!」と迎えられるシーン。ねぇ、その後ろに馬で走っているのって息子さんですよね?一般兵さんたち、茶々にラブコールする前に、自分たちの主君へなんらかの反応をしてあげた方が良いと思いますよ。たとえ茶々の方が男らしくてもそこはやはり忠義というものをさ。
鎧茶々はまるで美丈夫でした。こんな戦国時代の武将いそう。私は戦国時代の武将の容姿までは知らないけれども、まんま美青年の主人公として演れると思った。武将じゃなかったら少し大きな森蘭丸で良い。鎧たかこは凛々しく美しい若者で、とてもとても目の保養にはなったのですが・・・・・あくまでそれは青年(男)を見る目だ・・・。これも先入観なんだろうか・・・?
ラストの方、「預けていた自分の娘、千姫を返してくれないなら私もここに一緒に残る」と言い出した家康の息子の妻であり茶々の妹である小督役の寺島しのぶさんは、怒った茶々に顔をたたかれるシーンについて、「和央さんは、現場でマネージャーさんらしき人をたたいて練習していた」と舞台挨拶で話したらしいです。
さて問題です。「マネージャーさんらしき人」とは誰でしょう?
・・・・・はい、もちろん!たかこさんの事務所の社長さんでしょうねー。はなちゃん、写真集の後姿のみならず、こんなところへまで登場してくれました。もう、本当に仲の良ろしいことで。
そのシーンを見る時は、「その手は先にはなちゃんを叩いた手か」と思って見ていました。
戦い。
真田幸村が気になります。日本史の教科書で見た覚えはないのに名前はよく聞く人で、どんな人かと思っていたのですが、そうかここに出てくる人なんですね。なかなか素敵な人じゃないですか。蘭丸の次ぐらいに好きになりそう。(蘭丸は譲らない)
私映像で戦国時代の戦闘シーンを見る度に思うんですけど、落馬する役者より何より、こける馬がすごいと思うのですよ。あれっていったいどういう風に撮っているんですか?馬って知能高いらしいから演技上手できるのですか・・・?(違)
この映画、ラブシーンもキスシーンもまっっったくないかわりに、血だけは本当によく出る映画ですね。それはそれはうざいぐらいに。この映画で何より嫌なところだわ。
そういえば、戦いのくだりで言うのもなんですが、ラブシーンは皆無です。まぁ、宝塚卒業したての元スターにそんなことやらせたらファンが大変なことになると思いますが。秀吉バタンで茶々が顔を抱きしめるシーン、「キスするか!?するか!?しちゃうのかっ!?・・・・・離れんのかよー。」大きな不安(実現したらショックに変わる)と微かな期待に緊張して見つめていたけれど、秀吉のおでこに近寄った茶々の口唇はぎりぎりのところで離れて行く。あのシーン、別にキスしてもおかしくないところだと思うんですけどねー。周りに気を配るのも大変ですね、監督さん。ちなみに、微かに色気のあるシーンは、寺島しのぶさんが担当。・・・それもどうかと思うけどなぁ・・・。あ、茶々の第二子出産場面で、周りで祈祷師や侍女たちが祈っている中にも関わらず、茶々の産気づいているシーンもありません。たかこさんからはそういう要素完全排除なのです。(秀吉と枕を並べて普通に綺麗に寝ているシーンはありましたけどね)
話を夏の陣に戻して。
秀頼が負けるとわかっていながら城から出るのを止められずに涙を流す場面も良かったです。感情が高ぶった時に口をぱくぱくする宝塚時代の舞台のくせは健在でした。(そこで茶々の心情を汲んで一緒に泣いてこそ正規の観客)
息子を死へ遣る母の気持ちはいかほどのものなのか、私にはまだわからない。きっと今の私には母を置いて死へ向かう秀頼の気持ちの方がずっと理解できるけれど、茶々の気持ちもそれと同じか、もしかしたらそれ以上に辛い気持ちなのかもしれないとも思うのですよ。だって、彼を産んだ茶々は20年以上彼のことを大切にしてきたけれど、秀頼は物心付いてから17、8年といったところ。そりゃあ茶々の気持ちの方が強くなるはずです。
さて、今まで見てきたように、史実なんて大無視した映画です。これが新選組だったりしたら喚き倒さないといけないものですが、戦国時代に思い入れがないので別にいいです。私の大好きな森蘭丸なんて影も形もないし。フィクションで話が面白くなるならまったく構いません。
し、しかしですね、そのラスト・・・。
爆弾ですか・・・?ってかその破壊力、ダイナマイトですか・・・?ちょっとそれはいくらなんでもどうだろう。
最後に降ったのは何ですか?火の粉ですか?城の欠片ですか?大阪城に詰まった思い出ですか?茶々の愛ですか?
まぁ、それはともかく(や、あんまり置いといちゃいけない問題だけれども)、茶々の走馬灯のような幻想シーンには、私不覚にも泣かされました。他の10人のお客さんの中にも、その人が風邪をひいているのでなければ、感動して鼻を啜っている人がいました。
しかしこの爆発の終わり方、数年前の若干某アイドル5人グループリーダー主演映画を思い出させる・・・。まぁ、あっちでは首が飛んでいたけれども。
たかこさんがこの茶々の映画の主演に決まってすぐに井上靖の原作『淀どの日記』を読んだ母に「原作もこんなんなん?」と聞いてみたところ、「井上靖に怒られんで」と言っていました。違うそうです。
歴史物は平安時代以前と新選組を中心とする幕末にしか興味のない私にはよほどのことがない限り手を出さない本なので、母から茶々の原作との違いを聞いてみました。
・原作では茶々は千姫の着物の裾踏んで逃がさないようにした。
・原作では茶々は大阪城を爆破しない。
などらしいです。私も詳しく聞かなかったので二つしか挙げられませんが、きっともっともっといっぱいあると思います。
ちなみに映画での母の一番のつっこみどころは、大阪城破壊よりなにより、お腹が大きすぎる妊婦茶々らしいです。うーん、それはファン目線っていうか、母親目線ですね。
家に帰ってから、なんとなく宝塚時代のたかこさんが見たくなり、とりあえず『レビュー伝説』を見ました。やはり良い。
まぁ、とりあえず、つっこみどころ満載の映画でした。「歴史物として観たら駄目。完全なるフィクションとして観なさい」という母の事前の注意もありましたからね。
役者をまったく考えずに、ストーリーや演出だけでこの映画を好きか嫌いかの二択で言ったら、私個人の意見ではとても好きとは言えない映画かなと思います・・・。ある程度予想できる話の流れと、予想外でも「やられた!」と好意的なものではなく、「はぁっ!?それはないやろ」という期待を裏切られたもので、あまり評価できないものですねぇ・・・。血が多すぎるし。
でも、一緒に観に行った友だちと、観終わってから、「たかこさん頑張ってた・・・・・かな?」「うん、頑張ってた・・・と思う」と話していたので、たぶんたかこさんは頑張っていたと思います。(?)
あー、それにしてもあのたかこさんが主演女優とは・・・。世の中本当に何があるかわからないものですね・・・。
次に生たかこさんに会うのは1月初旬のトークショー(であってたか?)。約半年振りの生たかこさん、楽しみです。
・・・それにしても、私にはまとめができない。
別に映画の核心に触れているわけではありませんが(そんな力私にはありません)、展開ごとに気になったことを感想のようにつらつら語っているので、結末などにも触れています。というわけで、ネタばれが苦手な方はせっかく来ていただいたのに申し訳ありませんが、本日のところはお戻りください。
もう観られた方、またはネタばれオッケィな方、読んでいただけたら嬉しいです。
以下和央ようかさんのことは呼び慣れている「たかこさん」と表記させていただきます。
たかこさん演じる浅井長政の娘、茶々の(ほぼ)一生を描いた映画。
幼い頃自分の伯父、織田信長に自分の父、浅井長政を殺され、信長の妹であり茶々の母、お市の再婚相手、柴田勝家は豊臣秀吉に討たれ、母も自決。長じてからは茶々の心の強さに「女帝になるやもしれん」と言った信長の言葉を聞いて以来茶々に惹かれていた憎き仇である秀吉に召抱えられる。秀吉の心に触れ彼に対する憎しみが次第に和らいでいく茶々だったが、第一子を失ったり、秀吉に怒られたり、苦労は続く・・・。秀吉が死んでからは徳川秀吉が大阪城を攻めて来る。
うーん、あらすじを説明したかったのですが、最後の方はどことなく違うような・・・?っていうか、重要人物の妹たちが出てきてないし。・・・まぁいいです。とにかくいろいろ大変な茶々の一生なのです。
茶々にとって秀吉と同じぐらい憎いだろう信長。彼は長政の妻であった自分の妹に、「長政に嫁ぎ子までもうけた!」と怒り心頭なご様子ですが・・・ちょっとお待ち。ってかあんたが嫁がせたんやん!戦国時代のどこに女性が感情を差し込める余地があるねん!と心の中では私も茶々と一緒にイライラ。まったく、男ってヤツは!ねぇ、茶々っ!?
さっき母と、「そういえば浅井長政も柴田勝家も映画に出てきてへんな」と話していたのですが、よく考えたら長政は出てきていました。・・・シャレコウベで。
この幼少時代で茶々を演じている女の子が、すんごくたかこさんに似ています。それはそれはびっくりするぐらい。(今のところ)たかこさんほど声は低くありませんが、目がすごく似ています。是非宝塚に入団して欲しいと思います。
そういえば、信長の場面で、信長の横ぐらいに明らかに純日本人じゃない人いましたよね・・・?
そんなこんなでかなり経ってから、ようやく大人茶々(=たかこさん)の第一声。(姿だけなら最初に出てくる)
母に何度となくCMやら挨拶やらインタビューやら見せられているので今更「女や女ー!!!」と驚くこともないかと思っていたけれど、やはり大画面で見るたかこさんには若干複雑な気持ちになってみたり。こういう状態を先入観の暴走と言う。だからその後できるだけ先入観を捨ててみました。
「この城は私だけのものだと思っておりましたっ」とすねる茶々とか、たまに情緒不安定な渡部秀吉とか可愛くて良かったです。渡部さん良いですよねー。まともに見たのは2005年お正月ドラマの『大化改新』なんですが、入鹿役の渡部さんの素敵さにうたれて、それ以来なんとなく気になっていました。やはり素敵でした。もっと若いのを見たかったというのもありますが。
あー、その前に「ちょ、尾張の人たちそんな火振り回したらすすきに飛び火して山火事になるって!松明消して!危ないって、ほら!」って心の中でハラハラしていました。
秀吉の元へ行くことを茶々が決心をする場面。
そして本当にすすきに火が飛び移って、一面火の海。逃げ惑う尾張の人々。大勢の人がいるので、なかなか山(?)を下れない茶々と、茶々の世話係きく。その時、何か傍らにあるもの(アバウト)が弾け、火が茶々に迫る。
茶々「きゃ・・・!」
きく「茶々さま!・・・わぁっ!」(茶々をかばい、自分の着物に火が飛び移り広がる)
茶々「きく!」(ばさばさと羽織(←着ていたか忘れたけど)できくに移った火を消すが、きくは弱っている)
きく「茶々さま、生きて・・・生きてくだ・・・」(死ぬ)
茶々「きくッ!きくーーーッ!!!」(泣く)
なんてなるわけがないんで、心配なんかいらないんですけどね。さすがの苦労人茶々もそこでは苦労していません。
・・・あぁ、無駄なスペースを使ってしまった。
新婚シーンでは、上でも書きましたが、茶々たかこさんの可愛いシーンが結構ありました。
「この城は私だけのものだと思っておりましたっ」(ぷい)
「おまあさまと竜子さまには○○へお移りいただきました」(にこ)
究極のツボはこの二つ。可愛い!可愛いよ、たかこさん!(やっぱり先入観捨てられてないー)
秀吉と茶々のデュエットダンス(?)がこの映画の何より好きな場面です。ほのぼのさせられる場面。(成長してからはこれぐらいしかほのぼのする場面がないけれど)
秀吉が狂う場面を入れたのは、ナイス監督と思いました。和みはしないけど、秀吉の押し殺していた感情がぶわーっと表出されて、あくまでスポットは茶々だったのでいまいちわからなかった秀吉という人物を、最後の最後に観客も掴めますからね。そうそう、歴史に善人もいなければ、悪人もいないのですよ。
関が原の戦いがさらっと流されます。
私は昔、関が原にある関が原の戦いの様子を等身大の大量の人形で再現しているウォーランドというテーマパークに行ったことが忘れられません。ショックを受ける場所です、あそこは。(どこかカルチャーショックに似ている)
大阪冬の陣もあったのか・・・?な軽さで流され、メインはほぼ大阪夏の陣。
そういえば、ファンのみなさんの間では強く言われていることのようですが、私も思いました。茶々の甲冑姿はいりません。たかこさんが宝塚の男役だから、監督がファンのために作ってくださったシーンだと思いますが、別に甲冑姿で討ち死にするわけでもなし、敵である家康が提示してきた和議の条件を「ふざけんな」って家康に言いに行くためだけに着てますから。
あとその次の場面。茶々が馬で格好良く駆け、自分の陣地近くの一般兵の集団近くへ行き、「淀君だ!淀君だ!」と迎えられるシーン。ねぇ、その後ろに馬で走っているのって息子さんですよね?一般兵さんたち、茶々にラブコールする前に、自分たちの主君へなんらかの反応をしてあげた方が良いと思いますよ。たとえ茶々の方が男らしくてもそこはやはり忠義というものをさ。
鎧茶々はまるで美丈夫でした。こんな戦国時代の武将いそう。私は戦国時代の武将の容姿までは知らないけれども、まんま美青年の主人公として演れると思った。武将じゃなかったら少し大きな森蘭丸で良い。鎧たかこは凛々しく美しい若者で、とてもとても目の保養にはなったのですが・・・・・あくまでそれは青年(男)を見る目だ・・・。これも先入観なんだろうか・・・?
ラストの方、「預けていた自分の娘、千姫を返してくれないなら私もここに一緒に残る」と言い出した家康の息子の妻であり茶々の妹である小督役の寺島しのぶさんは、怒った茶々に顔をたたかれるシーンについて、「和央さんは、現場でマネージャーさんらしき人をたたいて練習していた」と舞台挨拶で話したらしいです。
さて問題です。「マネージャーさんらしき人」とは誰でしょう?
・・・・・はい、もちろん!たかこさんの事務所の社長さんでしょうねー。はなちゃん、写真集の後姿のみならず、こんなところへまで登場してくれました。もう、本当に仲の良ろしいことで。
そのシーンを見る時は、「その手は先にはなちゃんを叩いた手か」と思って見ていました。
戦い。
真田幸村が気になります。日本史の教科書で見た覚えはないのに名前はよく聞く人で、どんな人かと思っていたのですが、そうかここに出てくる人なんですね。なかなか素敵な人じゃないですか。蘭丸の次ぐらいに好きになりそう。(蘭丸は譲らない)
私映像で戦国時代の戦闘シーンを見る度に思うんですけど、落馬する役者より何より、こける馬がすごいと思うのですよ。あれっていったいどういう風に撮っているんですか?馬って知能高いらしいから演技上手できるのですか・・・?(違)
この映画、ラブシーンもキスシーンもまっっったくないかわりに、血だけは本当によく出る映画ですね。それはそれはうざいぐらいに。この映画で何より嫌なところだわ。
そういえば、戦いのくだりで言うのもなんですが、ラブシーンは皆無です。まぁ、宝塚卒業したての元スターにそんなことやらせたらファンが大変なことになると思いますが。秀吉バタンで茶々が顔を抱きしめるシーン、「キスするか!?するか!?しちゃうのかっ!?・・・・・離れんのかよー。」大きな不安(実現したらショックに変わる)と微かな期待に緊張して見つめていたけれど、秀吉のおでこに近寄った茶々の口唇はぎりぎりのところで離れて行く。あのシーン、別にキスしてもおかしくないところだと思うんですけどねー。周りに気を配るのも大変ですね、監督さん。ちなみに、微かに色気のあるシーンは、寺島しのぶさんが担当。・・・それもどうかと思うけどなぁ・・・。あ、茶々の第二子出産場面で、周りで祈祷師や侍女たちが祈っている中にも関わらず、茶々の産気づいているシーンもありません。たかこさんからはそういう要素完全排除なのです。(秀吉と枕を並べて普通に綺麗に寝ているシーンはありましたけどね)
話を夏の陣に戻して。
秀頼が負けるとわかっていながら城から出るのを止められずに涙を流す場面も良かったです。感情が高ぶった時に口をぱくぱくする宝塚時代の舞台のくせは健在でした。(そこで茶々の心情を汲んで一緒に泣いてこそ正規の観客)
息子を死へ遣る母の気持ちはいかほどのものなのか、私にはまだわからない。きっと今の私には母を置いて死へ向かう秀頼の気持ちの方がずっと理解できるけれど、茶々の気持ちもそれと同じか、もしかしたらそれ以上に辛い気持ちなのかもしれないとも思うのですよ。だって、彼を産んだ茶々は20年以上彼のことを大切にしてきたけれど、秀頼は物心付いてから17、8年といったところ。そりゃあ茶々の気持ちの方が強くなるはずです。
さて、今まで見てきたように、史実なんて大無視した映画です。これが新選組だったりしたら喚き倒さないといけないものですが、戦国時代に思い入れがないので別にいいです。私の大好きな森蘭丸なんて影も形もないし。フィクションで話が面白くなるならまったく構いません。
し、しかしですね、そのラスト・・・。
爆弾ですか・・・?ってかその破壊力、ダイナマイトですか・・・?ちょっとそれはいくらなんでもどうだろう。
最後に降ったのは何ですか?火の粉ですか?城の欠片ですか?大阪城に詰まった思い出ですか?茶々の愛ですか?
まぁ、それはともかく(や、あんまり置いといちゃいけない問題だけれども)、茶々の走馬灯のような幻想シーンには、私不覚にも泣かされました。他の10人のお客さんの中にも、その人が風邪をひいているのでなければ、感動して鼻を啜っている人がいました。
しかしこの爆発の終わり方、数年前の若干某アイドル5人グループリーダー主演映画を思い出させる・・・。まぁ、あっちでは首が飛んでいたけれども。
たかこさんがこの茶々の映画の主演に決まってすぐに井上靖の原作『淀どの日記』を読んだ母に「原作もこんなんなん?」と聞いてみたところ、「井上靖に怒られんで」と言っていました。違うそうです。
歴史物は平安時代以前と新選組を中心とする幕末にしか興味のない私にはよほどのことがない限り手を出さない本なので、母から茶々の原作との違いを聞いてみました。
・原作では茶々は千姫の着物の裾踏んで逃がさないようにした。
・原作では茶々は大阪城を爆破しない。
などらしいです。私も詳しく聞かなかったので二つしか挙げられませんが、きっともっともっといっぱいあると思います。
ちなみに映画での母の一番のつっこみどころは、大阪城破壊よりなにより、お腹が大きすぎる妊婦茶々らしいです。うーん、それはファン目線っていうか、母親目線ですね。
家に帰ってから、なんとなく宝塚時代のたかこさんが見たくなり、とりあえず『レビュー伝説』を見ました。やはり良い。
まぁ、とりあえず、つっこみどころ満載の映画でした。「歴史物として観たら駄目。完全なるフィクションとして観なさい」という母の事前の注意もありましたからね。
役者をまったく考えずに、ストーリーや演出だけでこの映画を好きか嫌いかの二択で言ったら、私個人の意見ではとても好きとは言えない映画かなと思います・・・。ある程度予想できる話の流れと、予想外でも「やられた!」と好意的なものではなく、「はぁっ!?それはないやろ」という期待を裏切られたもので、あまり評価できないものですねぇ・・・。血が多すぎるし。
でも、一緒に観に行った友だちと、観終わってから、「たかこさん頑張ってた・・・・・かな?」「うん、頑張ってた・・・と思う」と話していたので、たぶんたかこさんは頑張っていたと思います。(?)
あー、それにしてもあのたかこさんが主演女優とは・・・。世の中本当に何があるかわからないものですね・・・。
次に生たかこさんに会うのは1月初旬のトークショー(であってたか?)。約半年振りの生たかこさん、楽しみです。
・・・それにしても、私にはまとめができない。
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